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ROSE MILK

おたくのブログです。 BLの意味がわからない方、理解できない方はお勧めできない内容です。   BLゲーム「咎狗の血」「ラッキードッグ1」などに関する記述も含まれますので、作品の性質上、R-18とさせて頂きます。   原作者様及び公式団体様等とは一切関係ございませんよ。
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いんびたん☆まにあっく

「…………」

突っ伏していたケイスケが顔を僅かに浮かせて、目だけで白シャツを見ていた。
膝を曲げて、足をモジモジと動かしている。
こいつら……本当に最低だな。

というより、そういう目で見られている対象が、世界が違えども俺だという事実が気持ち悪い。
変態2人に構わず話を進める。

「で?」
「…なにが?」
「“なにが”じゃないだろ。何しにきたんだよ。俺たちに用があるんじゃないのか?」

俺の冷ややかな視線を気にも止めず、白シャツは涼しげに笑う。


認めたくないが、目の前のこいつは間違いなく俺だと思う。
シキの言うことを信じるなら、違う世界の俺。
一体その世界で俺に何があったのかは知らないが、わざわざ次元を超えてきたのならそれなりの理由があるはずだ。
いや、あってもらわないと困る。

「あーあ。ジュース飲んだらオシッコしたくなっちゃった~」
「…トイレに行けばいいだろ」
「でも~、面倒くさいな」

白シャツがチラリとシキを見た。

「フ…ならば俺が代わりに行ってやろう」

シキがすっくと立ち上がる。

「意味ないだろそれ!」

瞬時にツッコんだが、なぜか誇らしげな表情を見せると、きびすを返し颯爽とトイレへ向かった。

…完全に馬鹿だ。

その様子を見届けてから、白シャツは俺に向き直る。

「んふ。かわいいでしょ」

どうやらトイレに行きたいというのは嘘だったらしい。
あのシキを自在に操るとは…こいつ、ただ者じゃないな。

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いんびたん☆まにあっく

「別の世界ってどういう意味だよ」

シキの言っている言葉の意味がさっぱり分からなかった。

「フッ。腑抜けが。わからないなら教えてやろう。エンディングという概念を知っているか?」

俺が小さく首を振ると、「雑魚にも分かるように教えてやる」となぜか勝ち誇った表情で口の端を吊り上げた。


そこからシキがあれこれと意味不明な話を長々語り出したが、やっぱり意味不明だった。

しかし現に今、俺とは別の「アキラ」という人間がこの場に存在していることだけは確かだ。

ということはシキの言う「別の世界」という言葉はあながちとんちんかんというわけではないんだろう。

ここにシキがいる時点ですでにおかしい状況なんだが。


「別の世界」の俺…。

渦中の“そいつ”はカルピスのグラスを両手で持つと、ストローをちゅうちゅうと吸い始める。

「ん…んく……ん」

かなり勢いよく飲んでいるせいか、口元から白い液体がつう、と流れた。

「ふふ…相変わらずエロいな…」

シキが鼻血を出しながら恍惚な表情で白シャツを見ていた。
薄ら気味悪い笑顔を浮かべている。
……シキってこんなやつだったか……?

いんびたん☆まにあっく

「アキラ…だよな?」

ケイスケが恐る恐る白シャツに話しかけた。

白シャツは「うん」と短く答えるとケイスケの顔ををじっと見た。

「???」

しばらく穴の開くほどケイスケを見ていたが、ふいと視線を逸らし、小さく溜め息をついた。

「ケイスケってさ、パッとしない男…」
「!?」
「俺、よくもこんな冴えない男と何年も付き合ってきたなぁ」

うわ。
今こいつ、さりげにとんでもない発言を。
横目でケイスケを見やると、俯いて小刻みに肩を震わせていた。

「ほーんと、シキとは正反対。見るからに将来性が丸でないとことか、オーラや足の長さとか。あ、そうだそうだ睫毛の長さも」

いや、睫毛は別にいいだろ。
にしても、言いたい放題だな、こいつ…。

ケイスケが真っ青な顔をして俺の方を見た。
目は完全に見開かれ、口が半開きだ。
これは相当なショックを受けているな。
よし、ここは親友として一発フォローするべきだな。

俺はケイスケの肩に手を掛け、できるだけ優しく声をかけた。

「ケイスケはケイスケだろ」
「………!!!」

俺の渾身の励まし虚しく、テーブルに突っ伏してわんわん泣き出してしまった。
あれ。ひょっとしてフォローの仕方間違えたか?
まぁ、いいか。
それはそれで。

「おい、それはそうとお前は一体何者なんだよ」
「アキラだけど?」
「アキラは俺だ」
「俺もアキラだよ~☆」
「全然違う!」

俺はテーブルを力いっぱい叩いた。

俺はこんなエロいしゃべり方しないし、エロい表情しないし、エロい格好もしない!
肌なんか絶対露出しない!!
てゆーかなんでこいつは存在自体こんなにエロいんだ!!!
俺は全然エロくないぞ!!!

それに第一シキなんかと行動するわけがない!


「フ…これは間違いなくアキラだ」

カルピスを片手にシキが戻ってきた。

「アキラ、カルピスだ。好きなだけ飲め」
「ありがとー♪」

白シャツにカルピスを渡すと、シキが椅子に腰掛ける。

「ただし、この世界とは別の世界のアキラだがな」

いんびたん☆まにあっく

「元気ぃ?」

片手をひらひらさせながら近づいてくる俺。
大きめの白いシャツを一枚だけ纏った格好だ。

胸元がはだけたシャツからは、異様に白い肌がちらりとのぞく。
まさか…下は何も履いていないのか!?

「わ、わあぁっ。アキラ!何てエッチな格好を!だめだよ、ボタンは全部上まで…」

ケイスケが慌てて白シャツの方に駆け寄る。

シャキィンッ

刹那、日本刀がギラリと閃きケイスケの首元にピタリとあてがわれる。

「貴様、アキラに近づくな」
「ひぃーっ」
「ふふ。落ち着いてよ、シキ」

白シャツがくすりと笑い、シキの構えた日本刀の刃に、すと指を添えて制した。

「ね?」
「……………」

ふん、と鼻を鳴らし、刀は鞘へと収められる。
一体コイツは何者なんだ…?

「あぁー、喉が渇いた~。カルピス飲みたいよ、シキィ」
「……フッ…仕方のない奴だな」

シキは恐ろしく美しいステップで身を翻すと、ツカツカとカウンターへ向かいカルピスを注文しに行った。

いんびたん☆まにあっく

久しぶりにケイスケと外食することになった。


外食といっても近所の小さな定食屋だ。

汚くて狭い店だけど、ボリュームはあるし安い。

「アキラ何食べる?」
「焼きサバ定食」
「俺は…生姜焼き定食にしよ」

いつも思うが、この店で俺たち以外の客を見たことがない。
それでもちゃんと営業できてるのが不思議だ。

「オヤジさーん、焼きサバと生姜焼きお願いしまーす」

ケイスケが大きな声で注文すると、カウンターの向こうから「あいよ」と小さな声が聞こえた。


久しぶりの外食だが、話すことといえば大概いつもと同じで仕事の話だ。
俺がまだ仕事に不慣れな部分があるから、ケイスケがちょこちょこアドバイスをくれる。


ガラガラ
店内に扉が開く音が響く。

「いらっしゃい」

珍しい。
というか初めて(?)俺たち以外に客が入ってきたのだ。

何気なく出入り口を見る。



「なっ……!?」

言葉に詰まり、思わず立ち上がる。
その拍子に椅子が倒れてしまった。

「ど、どうしたのアキラ!?って……うわっ」

俺の尋常でない様子に驚いて、出入り口を見たケイスケもすっとんきょうな声を上げた。


そこにはシキと、俺がいたからだ。

HN:
メリー
性別:
女性
自己紹介:
特技は妄想。
常にマイナス思考。
運転中に本気を出して歌うのが好き。ごにょごにょ。

↑コレが貼りたいためにこのブログ作りました。 ラッキードッグ1プチオンリー「UCF -Un cane fortunato-」 ↑素晴らしいですね。
全力で応援します^^

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↑哲ちゃん貼っちゃいました(ノ∀`*)

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