「元気ぃ?」
片手をひらひらさせながら近づいてくる俺。
大きめの白いシャツを一枚だけ纏った格好だ。
胸元がはだけたシャツからは、異様に白い肌がちらりとのぞく。
まさか…下は何も履いていないのか!?
「わ、わあぁっ。アキラ!何てエッチな格好を!だめだよ、ボタンは全部上まで…」
ケイスケが慌てて白シャツの方に駆け寄る。
シャキィンッ
刹那、日本刀がギラリと閃きケイスケの首元にピタリとあてがわれる。
「貴様、アキラに近づくな」
「ひぃーっ」
「ふふ。落ち着いてよ、シキ」
白シャツがくすりと笑い、シキの構えた日本刀の刃に、すと指を添えて制した。
「ね?」
「……………」
ふん、と鼻を鳴らし、刀は鞘へと収められる。
一体コイツは何者なんだ…?
「あぁー、喉が渇いた~。カルピス飲みたいよ、シキィ」
「……フッ…仕方のない奴だな」
シキは恐ろしく美しいステップで身を翻すと、ツカツカとカウンターへ向かいカルピスを注文しに行った。