やっぱりみんなアキラが大好きだと思いますが、アキラって今どきの男の子だけど染まりすぎてないっていうか、なんか垢抜けないところがいいのよね。
と、勝手に思っております。
特にしゃべり方。
猛や黒スケ、リンとかはさ、
「うるせぇっ!」
「てめぇっ!」
とか言うじゃん。
「~じゃねえか」
「まじかよ!?」
とか。
でもアキラは、
「うるさいっ」
「お前っ」
だよね。
なんかそういうのがいいんだ。
わかりにくくてスミマセン…
でもアキラが、
「ケイスケ、てめー、うるせーんだよ。まじウザいからよー、こっちくんじゃねーよ」
って言ったら…やっぱショックだし
アキラはあれでいいよね。
あれだからいいのよね。
仕事帰りにアキラとよく買い物に行く近所の商店街。
クリスマスが近いこともあってか、ライトアップされていた。
小さな商店街だ。
だからライトアップといっても本当にショボい。
しかし、ムードを味わうには十分だ。
買い物を終えてアパートに帰る途中、アキラが商店街の方を振り返った。
さっきまで自分たちのいた場所がキラキラしてた。
「きれいだな」
アキラがポツリと呟いた。
「うん。でも、アキラの方がきれいだ」
「・・・・・・・・・」
呆れたような眼差しでこっちを見るアキラ。
でも本当にそう思うんだ。
アキラはきれいだ。
「ごめん。嬉しくないよな、きれいなんて言われても」
適当に笑ってごまかした。
そしてまた、家に向かって歩き出す。
買い物袋をぶら下げて。
二人の家に帰るんだ。
「ケイスケ」
「ん?」
「・・・・・・」
「アキラ?」
「さっきの・・・」
「さっき?」
「きれいだって・・・」
「ああ・・・あれは・・・」
「ありがとう」
「え」
「嬉しくなかったわけじゃない」
「アキラ」
それからアキラは何も言わなかったけど、手を握ったら握り返してくれた。
もう寒いけど、アキラと一緒なら大丈夫だ。
明日も明後日も、その次の日も毎日、ずっと、アキラと手をつないで帰りたい。